レジェンド山本昌さんから学ぶ!

 元プロ野球選手で『レジェンド』と呼ばれる山本昌さんの話を聞く機会がありました。彼のキャリアから学べることについてお話ししたいと思います。

 山本さんは50歳まで現役で活躍していましたが、選手として最後の試合の時までずっと緊張しなかったことがないそうです。それも『チームメイトから今日は昌さんが先発だとわかってしまうくらい現役生活の最後まで緊張していました』とのことです。一度あるチームメイトから『昌さんもっとリラックスしていった方がいいんじゃないですか』と言われてロッカールームで敢えて『へらへら』して登板したことがあったそうです。結果は1回KO負けだったそうです。緊張はパフォーマンスにとって悪いことばかりではではないのです。

 緊張を無くすことはできないと考えた山本さんは、緊張しないようにするのではなく、どのように緊張と付き合っていくのか、ということを考えることにしました。そこで、自分なりに緊張の原因を分析したところ、緊張を招く原因は大きく分けて3つあったそうです。

①失敗したくない

②恥をかきたくない

③負けたくない

原因に気づいた山本さんですが、これらの気持ちはすべて自分の力ではなくすことのできないことだと気づき、自分にコントロールできることをしっかりとやろうと心に決めました。自分がコントロールできることとは何だろう?ご自身で『プロ入りするまでは大した投手ではなかった』と語る山本さんは少年時代から常に『何かを区切りまでは継続しよう』と決めていて、継続する力こそ自分の強さだと考えていたそうです。その『何か』とは、ランニングやウエイトトレーニングなど、基本とされることでした。特に難しいことではないかもしれません。しかし、『自分のできることを継続できること』が自分の強みだと分かっている山本さんはその強みを使って緊張と向き合おうと考えました。

山本さんはまず自分の登板に向かってやるべきことを明確にしました。こういう体の手入れをする。トレーニングはこれとこれを行う。投げ込みはこのくらいやる・・・など明確になったやるべきことをベースに次の登板に向かって準備プランを作り上げました。そしてそれをやりきってやり残したことがない気持ちを作ってマウンドに登るようにしたそうです。必要な準備はすべて行ったという心の状態を作っていったのです。

カナダのオーリック博士はこの山本氏のこの方法をメンタル・プレパレーション・プランと称し、試合でベストパフォーマンスを発揮するのに重要な役割を果たしていると指摘し、選手はこの準備プランを長期的なルーティンとなるようにすべきだと言っています。そして、このような準備プランを作ることにより次のような効果が出ると言います。

・最も良いメンタルの状態であるフロー状態を作ることができる

・パフォーマンスの質が上がる

・チャンピオンたちが持つ一貫性を身に着けられる

・逆境への対処能力が上がる

 スポーツに限らず、ビジネスなど様々な分野で勝負しなくてはならない緊張する場は常に存在します。まずは緊張するのは仕方ないと受け入れることが必要です。そして緊張は悪いことばかりではなく、よいパフォーマンスにつながる緊張もあることを知ってください。よい緊張にするためにメンタル準備プランの作成は有効です。最初は試行錯誤が必要ですが、やがていいパフォーマンスにつながっていくでしょう。ぜひ長期的な視点で緊張と付き合うルーティンを作ってみてください。

最近の投稿
​カテゴリー
Search By Tags

株式会社Tsutomu FUSE, PhD Sport Psychology Services

所在地

<オフィス> 

〒106-0047

東京都港区南麻布5-15−2-206

<本社>

〒154-0021

東京都世田谷区豪徳寺1-9-9

1-9-9 Goutokuji. Setagaya Tokyo, JAPAN 154-0021

Tel+Fax. 03-5799-4810

  • スポーツ心理学で勝つ

Copyrights © Tsutomu FUSE, PhD Sport Psychology Services, Al Rights Reserved.