“奇跡の優勝”に見る組織作り――スタイル確立でチームを変える

 サッカーのイングランド・プレミアリーグで、日本代表の岡崎慎司選手が所属するレスター・シティが頂点に輝きましたね。これは“奇跡の優勝”なんて呼ばれていて、資金力も選手自身の実力もプレミアのトップで戦うチームには到底及ばないレスターが優勝したということは、それくらい驚くべきことでした。

 なぜそんなレスターが優勝できたのか。その理由を考えていきたいと思います。

 このチームを率いたのはクラウディオ・ラニエリ監督。当初残留争いを演じていたチームの意識は、「負けないように」という下向きのものでした。そこでラニエリ監督は「優勝を目指そう」という大きすぎるものではなく、「自分たちにできることをしよう」という、手の届く範囲での目標を設定しました。そしてトッププレイヤーたちが顔を揃えるマンチェスター・ユナイテッドのような華やかなプレーではなく、自分たちに出来ることは何かと考えた結果、彼らが掲げたチームコンセプトが『ハードワーク』でした。泥臭く、豊富な運動量でコートを縦横無尽に駆け回り、攻守でチームに貢献していく。そんなスタイルのチームを目指しました。

 何をすべきかを明確にし、その目標に向けて皆がひとつになったのです。

 これがチームのスタイルを確立したということです。そして『ハードワーク』は自分たちに有効に働くのだとチーム全体が共通認識し、その仕事に対してプライドを持つようになるのです。そのプライドは自信へとつながるでしょうね。

 よくこのような状況は私たちの周りでも見られます。勝つために、「優勝するイメージをしろ」などと言われたり、言ったりしたことはありませんか?そのような言葉からは優勝したその場面だけを切り取って思い描いたりしてしまいがちです。さらにはひとりひとりがスキルを磨きずば抜けたものへ洗練させることなどを目標にしたりしてしまいますね。しかし、本当に必要なのはまずはスタイルの確立です。

 思い切りジャンプすれば手の届くくらいの目標を明文化し、そこに到達するために自分たちができること、つまりはスタイルをチームが話し合い明確にする。チームの構成員ひとりひとりがそのスタイルを共有しその目的に向かって努力をすることで、勝利、または最終的な目標へと近づけるのではないでしょうか。

(編集:吉澤)

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